悪魔の吐きだめ

映画とかドラマとかの感想書いてます

映画

「荒野にて」居場所を求める少年と馬の物語

アンドリュー・ヘイ監督の新作「荒野にて」が本当に素晴らしかった。 監督のアンドリュー・ヘイについては、HBO製作のゲイドラマ「Looking」でその名を知った。今作ではマイノリティの疎外感だけでなく、そのコミュニティ内でもあるゲイ同士の微妙な距離感の…

「マイ・ブックショップ」小さな書店と厳しい現実

大人になってから本を多く読むようになった。何かきっかけがあったわけでは無かったと思うけど今まで触れてこなかったジャンルも含めて読み漁りはじめた。それがきっかけで今も本屋、それこそ大型書店から小さい古本屋まで、見かけるとつい立ち寄ったりして…

ポール・フェイグが放つブラックなガールズコメディ「シンプル・フェイバー 」

アナ・ケンドリック、ブレイク・ライヴリー主演の「シンプル・フェイバー 」は、突然失踪したママ友をブロガーママが追ううちに驚きの真相が判明するというサスペンスミステリー。として謳われていたが、実際観てみるとこれがコメディだったから更に驚いた。…

「グリーンブック」ファレリー兄が描くフラットな“弱者”の物語

今年のアカデミー賞作品賞は「グリーンブック」が受賞した。世間の大方の予想では「ROMA」か「女王陛下のお気に入り」が有力視されていた中での今作の受賞はかなりサプライズでもあった。 それもそのはずで、監督は「メリーに首ったけ」や「愛しのローズマリ…

2018年 映画ベスト10

今年面白かった映画上位10本について。 去年の作品やDVDスルーの作品は除いてます。 第10位「RAW」 大学デビューと同時に肉食デビューしたベジタリアン女子が真面目だった殻を破るようにノリノリで人肉に目覚めていく様が最高。一見するとフェティシズム溢れ…

「ペンタゴン・ペーパーズ」とスピルバーグのTV界への恨み節

先日日本で公開となったスティーヴン・スピルバーグ監督の新作「ペンタゴン・ペーパーズ」(原題: The Post)。ベトナム戦争時代の政府の隠蔽文書とそれを世間に公表しようとする新聞社を描いたこの映画はスピルバーグのフィルモグラフィーの中では比較的地…

2017年 映画ベスト10

2017年の個人的映画ベスト10について。 第10位「ゲット・アウト」 米人気コメディアンのジョーダン・ピール初監督作は、笑いと恐怖の紙一重の差ギリギリを描いたエンタメホラー映画。古典ホラーをベースにしながら人種問題も取り入れた、2017年のアメリカの…

『キングス・オブ・サマー』 永遠だと思っていたあの夏について

この映画の事を書こうとすると、うまく言葉に纏まらない。でも書き留めて置かないと、朝起きた時には覚えていた夢が、断片となって徐々に消えていくように、この映画を観たときに感じていた気持ちも、いつの間にか忘れてしまいそうになる。その気持ちという…

「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス」ラストの曲に込められた意味

MARVELの中でも特に原作の知名度が低かったにも関わらず、大ヒットとなった「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」待望の続編、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス」が日本で公開となった。 この無名に近いキャラクター達の作品がヒットした…

2016年 映画ベスト10

2016年のベスト10について書きます。今年も豊作でした。 10位「君の名は。」 今年最大のヒット作を冷やかし半分で観に行って号泣。あの日、あの時、あの場所で出会った人を救うために奔走する後半の展開は、まるで「オーロラの彼方へ」や「エターナル・サン…

プレイリストで振り返る2016年の映画とドラマ

2016年に観た映画とドラマの中で流れて印象的だった曲(僕がプレイリストでヘビロテしていた10曲)とともに、それぞれの作品を振り返りたいと思います。 Good Girls / Elle King (個人的に)今年一番の重要作の『ゴーストバスターズ』から。エンドロールま…

『ブレイキング・バッド』と『逆噴射家族』について~ブレイキング・バッドが影響を受けた日本映画

前回『ブレイキング・バッド』のシーズン2について書いた中で触れた傑作エピソード第10話「Over」と、製作側が(恐らく)影響を受けていると思われる日本映画『逆噴射家族』ついて書きたいと思います。以下ネタバレあり。 第9話「4 Days Out」のラストで、ウ…

リブート版『ゴーストバスターズ』を観た!

「ポール・フェイグがクリステン・ウィグ、メリッサ・マッカーシーらを起用してゴーストバスターズの新作を撮る」というニュースが報じられてからひたすら楽しみに待っていたリブート版『ゴーストバスターズ』。その感想を極力ネタバレ無しで書きます。 前回…

リブート版『ゴーストバスターズ』の批判について思うこと

今年公開を控えた「ゴーストバスターズ」の新作の予告が、YouTube史上最も低評価を受けた映画予告編となったらしい。そのコメントの多くが「なんで女性なんだ」とか「誰だよこのおばさん達」みたいな批判だ。そう、今回のリブート版バスターズは全員女性なの…

2015年 映画ベスト10

2015年の映画ベスト10をまとめました。1位「わたしに会うまでの1600キロ」時間軸をバラバラに切り刻んで展開することで、主人公のトラウマを観客も追体験する事になるヘビーロードムービー。監督の前作「ダラス・バイヤーズ・クラブ」より演出が冴えまくって…

僕と『バック・トゥ・ザ・フューチャー』について

「一番好きな映画は何か?」と尋ねられれば、僕は「バック・トゥ・ザ・フューチャー」だと即答する。 でも胸を張って堂々と自分の好きな映画を挙げるのは、なかなか難しいことだと思う。例えば他にも僕はロブ・ゾンビの「デビルズ・リジェクツ」もオールタイ…

『フランシス・ハ』とイタい女子映画

ノア・バームバックの『フランシス・ハ』を観ました。 全編モノクロ映像で、「トリュフォーのオマージュが」などの感想を見たせいで、なんとなく敬遠していたけど、実際は『ブライズメイズ』や『ヤング≒アダルト』に並ぶ「イタい女子映画」の傑作でした。 ニ…

天才になるために 『セッション』

【若干ネタバレあり】 『セッション』は本当に衝撃的だった。観た後は、周りの人たちが全て凡人に見えるぐらい打ちのめされた。観た人なら分かるかもしれないが凡人を否定するような映画であるからだ。 アメリカの有名な音楽大学に入学した主人公ニーマンは…

2014年映画ベスト

2014年ももうすぐ終わりですね。毎年Twitterでもやってるけど今年も私的映画ベスト10、やります。ダントツでこれだー!っていうより、どれもこれも素敵な作品が多かった印象。ではでは、第10位『マチェーテ・キルズ』ぶっちゃけ今となっては細かい話は覚えて…

ノーラン嫌いの僕が「インターステラー」を観た

もう前回の記事から1年経ってました。我ながら1日坊主っぷりがヒドい。。これからは頑張って更新します。 この前、友人と「インターステラー」を観てきた。 まず最初に言うと、僕はクリストファー・ノーランが嫌いだ。 たとえば「インセプション」とかすごく…