悪魔の吐きだめ

映画とかドラマとかのことを書いてます。

2022年 映画ベスト10

こちらも毎年恒例の個人的に面白かった映画ベスト10について。ドラマと比べてあまり映画の本数が観られなかったように思うし、結果的に今年はメジャーどころの大作ばかりになってしまった。
それが悪い訳ではないのだけど、来年こそはもう少し幅広く観たいと思う。
とは言え今年は「NOPE/ノープ」の衝撃は忘れられないし、反則技とも言うべき「スパイダーマン」や「ゴーストバスターズ」、「ジュラシックワールド」など不可能と思われたリユニオン、13年ぶりの「アバター」の続篇など話題に事欠かない一年だった。


10. MEN/同じ顔の男たち
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イギリスの田舎町で同じ顔の男性に襲われる今作は、予想を上回る展開で今年で一番唖然となった。ころころと変わるジェシー・バックリーの感情表現も見事。
詳しい感想は以下より。

akudame.hateblo.jp

 

9. ブラック・フォン
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謎の誘拐犯によって地下に監禁された少年が、かつてその場所で命を落とした子供たちの亡霊から力を借りて脱出に挑むホラー。
久々のスコット・デリクソンのホラー復帰作で期待値は高かったが、話のツイストからまさかのアツい展開までよくぞ上手くまとめ上げたという秀作。(それでいて2時間未満!)

 

8. スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム
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ファンが考えた二次創作みたいな話が実現したという、今年どころかここ数年で一番掟破りな一本。過去のスパイダーマンヴィランが集結したお祭り状態の中で本シリーズの核であるテーマに帰着するビターなラストも印象的だった。
詳しい感想は以下より。

akudame.hateblo.jp

 

7. カモン カモン
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マイク・ミルズの映画はなぜか毎回懐かしい気持ちになる。9歳の甥と伯父の2人の「子供ってわかんねぇな」「大人ってわかんねぇな」の関係性と、お互いにある心のどこかの寂しさがリンクする瞬間が素晴らしい。9歳の甥を演じたウディ・ノーマンの演技も演技とは思えないほどスゴい。

 

6. リコリス・ピザ
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ポール・トーマス・アンダーソン久々のストレートなラブストーリーは、何よりも音楽の使い方が最高。オープニングの卒業写真を撮る一幕から時代はぐんぐん進み、走る走る。その疾走感がこの時代の輝く刹那を強調し、瑞々しさ溢れた一本だった。

 

5. 私ときどきレッサーパンダ
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突然レッサーパンダに姿が変わってしまう少女の話に笑いながらも、後半のまさかの怪獣映画展開、母娘の物語に色んな意味で泣かされてしまった。この母と娘の関係性は同じピクサーの「メリダとおそろしの森」とも少し似ているが、あの作品よりも遥かに素晴らしい。何より純粋にコメディ映画としてもめちゃくちゃ面白い。

 

4. ゴーストバスターズ/アフターライフ
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息子とは言えジェイソン・ライトマンが監督すると聞いた時は作風の違いで不安でしかなかったが、押さえるべきところをしっかり押さえた「ゴーストバスターズ」のその後の話になっていて大満足。初代のゴーストバスターズ1、2に思い入れが強い分ガジェットやら展開がめちゃくちゃアツかった。
もちろんポール・フェイグの2016年版ゴーストバスターズも大好きなのは言い添えておくが、この懐かしくて楽しい!が再び観れたことが何よりも嬉しい。

 

3. シニアイヤー
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Netflixのオリジナル映画はスルーしがちなのだが、まさかの掘り出しモノというか、こんなに面白いと思わなかった。まるで90年代の学園ラブコメ(とそれが好きな人)へのラブレターのような今作。“世代間ギャップ”は他の映画でも散々擦っているのに上手くネタにしているし、レヴェル・ウィルソンの安定したコメディセンスも抜群。
最後の超ご機嫌なハッピーエンドも、そうそうこれが観たかったのよ!という久々に楽しいラブコメ映画だった。

 

2. ジャッカスFOREVER
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まさかジャッカスに泣かされる日が来るとは思わなかった。もちろん泣かせようとしている映画ではないし、やっているネタはいつものジャッカス。ただ、歳を取ってもずっと馬鹿をやり続けてゲラゲラ笑っている姿がなんだかめちゃくちゃカッコよくて、カッコ悪くて。
今回から若手の新メンバーも加わり、かと言って彼らが浮くこともなく、自然とチームに溶け込んでいくのを観て、こうして世代が交代していくんだなと感慨深くなってしまった。
とは言えやってることはバカでバカでバカバカしすぎるので、純粋に「楽しい!」だけで充分なのだ。

 

1. NOPE/ノープ
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ジョーダン・ピールスピルバーグ的往年の“スペクタクル映画”(この響きが懐かしい!)を撮るとは思わなかった。ピールらしいブラックなテーマ性はあるものの、空を見上げるショットの美しさ、追う・追われるサスペンス、盛り立てる劇伴でキメる高揚感MAXのハイライトの楽しさは言葉で言い尽くせないほど素晴らしい。映画ってこんなに楽しかったんだっけ?と思い出すような最高の“映画体験”だった。
詳しい感想は以下より。

akudame.hateblo.jp

 

そのほか11位以降の作品はこちら。
・TITANE/チタン
・グリーンナイト
・アフターヤン
・フレンチ・ディスパッチ
・バーバリアン
・あのこと