クリープハイプのライブに行ってきた
祝!Netflix日本上陸!
遂に!遂に!Netflixが日本上陸!というわけで今回は日本で配信してほしいドラマを挙げてみました。
ちなみにNetflixとは、アメリカ人の4000万人以上が登録している最大手の動画ストリーミング配信サイト。そのコンテンツ数はHuluを凌ぐほどで、近年だとデヴィッド・フィンチャー製作の元、オリジナルドラマ「ハウス・オブ・カード」を制作してエミー賞を受賞するなど、今ノリにノッてる配信サービスなんです。
そんなNetflixがいよいよ日本に!こりゃすっかり日本テレビの専門サービスになりつつあるHuluもやばいんじゃないの?なんて話はさておき、ぜひ日本で配信して欲しいドラマを紹介したいと思います。
改めて『ブレイキング・バッド』について語りたい~シーズン1~
ようやく重い腰を上げて「ブレイキング・バッド」について書く事にした。なんで重い腰になるかと言うと、それは言うまでもなく「ブレイキング・バッド」(以下BrBa)こそ海外ドラマ史上最も優れたドラマであり、個人的にも大ファンだからである。
散々Twitter含めて、会う人会う人に「BrBa」をオススメしてた。ようやく昨年にソニーからファイナルシーズンまでDVD化されたけど、数年前にシーズン2までが発売された頃から大ファンで、当時から声を大にして猛烈プッシュしてたものの、それ以降のシーズンは全くソフト化されなくて。。あの時はほんと苦しい思いをしてたなぁ。結局最初に「BrBa」を発売していたDaylighって会社はどうなったんだろうか。。
まあ、そんな話はさておき「BrBa」は本当にすごいドラマだと言うことを長々と書きたいと思います。先に言っておくけど、ネタバレ前提で語っていくので、未見の方はご注意を。
このドラマのシーズン1は、いわば物語の序章である。全ての物語のキッカケ(元凶)が描かれる。
主人公のウォルター・ホワイトは、高校の化学教師。妻と息子を支えるために安月給ながらも懸命に働いていたところ、突然倒れ、運ばれた先の病院で末期ガンを宣告される。そんな彼は家族にお金を残すために元教え子のジェシー・ピンクマンと手を組み、ドラッグ精製を始める。ってのが物語のはじまり。
少しお金を稼ぐために軽い気持ちで始めたドラッグビジネスは、だんだんと思わぬ結果となっていき血を血で洗う闇の世界に徐々にドップリ浸かっていくのだが、まだシーズン1ではその世界の恐ろしさを知ったウォルターの戸惑いが描かれている。
第1話には「ブレイキング・バッド」の面白さが全て詰まっている。師弟関係となるジェシーとの世代ギャップギャグ。妻スカイラーに対して秘密を抱える苦悩。そして化学の力を使って悪人に立ち向かう痛快さである。
脳性麻痺を抱える息子をいじめる不良を蹴り倒し、メスの精製に見せかけて毒ガスを発生させギャングを気絶させ、初の取引で大量に金を稼げたウォルターは、男を取り戻し帰宅後にスカイラーと激しくセックスする。初回からこんなにもブッ飛んでるドラマがあっただろか。しかもこれがコメディとして作られているのが驚きである。加えて、アルバカーキの乾いた荒野と澄み渡る青空の風景を捉えた画作りが、この暴力的な物語とマッチし、なんだかコーエン兄弟の「ファーゴ」の荒野版を見ているようだ。(実際、かなりこの映画には影響を受けているらしく、今シーズン最終話のタイトル「A No-Rough-Stuff-Type Deal」は、「ファーゴ」の台詞から取られている)
今シーズンでパイロットの他に特筆すべきエピソードは、ウォルターが悪に振り切れた第4話「Cancer Man」と第6話「Crazy Handful of Nothin'」である。
第4話「Cancer Man」では、ウォルターはガンを宣告された事を家族に告白する。このシーンは涙無しでは見られないほど役者陣の演技が素晴らしいのだが、このエピでは、もう一人のCancer Manが描かれる。タイトルが意味するのは、ガンを患った男=ウォルターと、社会的にガンのような奴=ケンである。
銀行の列を割り込みし、ハンズフリーで大声で話すケンという男を見かけたウォルターは、不快に思いつつも何も言えなかったが、たまたま入ったガソリンスタンドで彼の姿を見かける。彼が車から離れた隙に彼の愛車のボンネットに濡れたモップを突っ込み、バッテリーをショートさせて車ごと爆発させる。
もうこのシーンがマジで最っ高にカッコイイんだよね。
爆発を背に立ち去るところとか、戦隊ヒーローみたいだし。忌々しい“Cancer”を吹っ飛ばすウォルターの姿に爽快感を感じると同時に、ここに来てより悪の道に一歩踏み出したな、って印象を受けた。ちなみにここで流れるDarondoのDid't Iって曲も渋くて超カッコイイっす。
第6話「Crazy Handful of Nothin'」では、さらに多くの金を必要とするウォルターは、そのシマを取り仕切るギャング、トゥコに接触するようにジェシーに持ちかける。しかし凶暴なトゥコは、メスだけ奪いジェシーをボコボコにする。キレたウォルターは今となってはお馴染みのスキンヘッドスタイルになり、単身トゥコのアジトに殴り込むのだが、もちろんただじゃ済まさないホワイト先生。メスに見せかけた雷酸水銀という爆発性のある化合物を床に叩きつけて、アジトを丸ごと爆破!
丸刈りの父親を見たウォルターJrは、「Badass Dad !」って言ってたけど、本気でBadassになった瞬間である。。恐るべき化学の力。この「ペンは剣より強し」的なバトルも「BrBa」の魅力なのである。最高。
長くなったけどシーズン1から、コメディありドラマありグロありのスタイルが確立されており、5年後の最終話まで「BrBa」のそのスタイルは揺らぐことはない。これは当初からクリエイターのヴィンス・ギリガンが描きたい明確なビジョンがあったからなんだな、と再認識できる。
そしてシーズン2では、1を遥かに越える展開でウォルターとともにドラマ自体が怪物と化していく。。というわけでシーズン2についてはまた後日。
ゴールデングローブ賞ノミネートの新作海外ドラマが面白そう
“Downton Abbey,” PBS
“Game of Thrones,” HBO
“The Good Wife,” CBS
“House of Cards,” Netflix
“Jane the Virgin,” The CW
“Orange is the New Black,” Netflix
“Silicon Valley,” HBO
“Transparent,” Amazon Instant Video
2014年映画ベスト
ノーラン嫌いの僕が「インターステラー」を観た
もう前回の記事から1年経ってました。我ながら1日坊主っぷりがヒドい。。これからは頑張って更新します。
それが今回の「インターステラー」では、そのインテリさと娯楽性がうまいバランスで組み合わさっており、僕みたいな頭の悪い観客も大変楽しめる娯楽大作になっていた。
四次元とか五次元とかそのへんの話はよく分からないけど、宇宙と地球で並行して錯綜する描写は大好きな「オーロラの彼方へ」のクライマックスを彷彿とさせてすごく興奮したし、何より「スターウォーズ」的惑星冒険モノとして行く先々の星によって、環境が全然違うってのも楽しかった。
加えて「相対性理論」における時間という新しい面白さもある。ある星は重力の影響で1時間は地球時間の7年。だから、数分経って戻ってきたらもう20年も経ってる。このときの観客の体感時間と映画の時間が合致してる分、地球では子供だった娘が成人してジェシカ・チャステインになってたときの浦島太郎的衝撃は、やはり映画でしか成し得ない体験だった。
でもやっぱり3時間近く上映時間は長かったなー。宇宙行く前の前半1時間はウトウトしてました。ごめんなさい。
あと、マン博士ね。蓋開けてデイモン出てきたら誰でもビックリするよね。あんなネタみたいな使われ方してて良かったのか。。笑っちゃったよ。退場の仕方といい完全ネタデイモンでした。
そんな意味でもすごく面白かったし、ノーラン作品の中では一番好きだったな。オススメっす。
『Dr.HOUSE』はマジで面白いからみんな観たほうがいいよ
ブログ一発目は海外ドラマのことから。
アメリカドラマの三種の神器と言われているのが、犯罪捜査モノ・弁護モノ・医療モノ。犯罪モノと言えば、『CSI』や『ボーンズ』とか、弁護モノだと『アリーmy Love』とか『プラクティス』、そして医療モノといえば、言わずと知れた『ER緊急救命室』がある。
この3つのジャンルはヒット間違いなし!の法則に乗ってたくさんのドラマが制作されてきた中で、じゃあ人気ジャンルの犯罪捜査と医療を合わせちゃえば面白いんじゃね?って始まったのが『Dr.House(原題:House M.D.)』なんです。そんな安易な…って思うかもしれないけど、これがめちゃくちゃ面白い。
話は毎回一話完結で、原因不明の病気で運ばれてきた患者をハウス医師率いるチームが診断→予想のもと治療→悪化→また治療...といった感じで進む。最初のころは患者にスポットを当て、まさにERプラスCSIって感じのドラマで始まったんだけど、これが段々とシーズンが上がるにつれて、『House』というタイトル通り、天才医師ハウスという人物の抱える問題に焦点を当てていくようになる。
ハウスは、全米屈指の診断医でありながら、口も性格も悪く、余命わずかな患者にすら辛辣な言葉を浴びせたりする。しかも、脚に障害を持っているため、麻薬性の強い鎮痛剤が手放せないジャンキー医師という、かなり異色なキャラクター。
そんなハウス先生だけど、誰に対しても全く態度を変えないのが逆に清々しく、ときに権力(シーズン1では理事長、3では警察)にまで歯向かう姿は、毎回ハラハラさせられるし、それでも抜群の観察力とひらめきで立ちどころに診断を下す姿は、まさに現代のブラックジャックで、なんだか魅力的に思えてくる。
患者のドラマが描かれる一方で(これだけでも非常に素晴らしいんだけど)、だんだんハウスの抱える問題が明らかになってくる。なぜハウスがここまで相手に横柄な態度を取り、心を閉ざしてしまうのか。それはトラウマがあったから、などというよくあるお決まりの過去があったからではない。ただ、傷つくことを恐れてしまい、人と接することを自ら拒んでしまうからなのだと分かってくる。
天才医師でありながらも、抱える悩みは誰しも身に覚えがあること。この人間関係で抱える「痛み」が、ただの医療ドラマに終わらず、物語に深みを与えているのだ。そのことに焦点を当てた後期シーズンの出来は非常に素晴らしく、これまでのテレビドラマの歴史に名を残すことは間違いない。
幸せになりたいと内心で思いながらも、いつしか彼の行動は、常軌を逸脱していく。シーズン5では、シーズン4の最終話で起きた衝撃的な事件がきっかけで、ハウスはこれまで以上に鎮痛剤に依存するようになり、幻覚を見るようになってしまうのだ。特に最終話に起こる出来事は『レクイエム・フォー・ドリーム』を思わせる超絶ホラー展開で鳥肌が立った。それはテレビドラマの主人公がここまで落ちていいのかと思うほどで、長年ハウスを観てきた視聴者にとっても辛すぎるものだった。
ラストでハウスは遂に精神病院に入院し、続くシーズン6ではハウスの再生が描かれるのだが、この初回の第1話(2部構成)はシリーズ屈指の神回で、独立した作品として観ても非常に優れている。さらにハウスをどん底まで落としながらも、希望を残す演出は『The Office』のクリスマススペシャルを思い出し号泣した。
「Dr.HOUSE観てみたいけど、長くて億劫…」っていう人でも、このドラマの面白さはシーズン初回と最終話に集約されているのでそれだけでも是非観てほしい。
シーズン6最終話、続くシーズン7の初回もとてつもなく素晴らしいエピソードなので、また改めて書くことにする。
ちなみにこのドラマが大ヒットしたもう一つの理由が、ハウス先生演じるヒュー・ローリーの、これ以上踏み越えたら悪役になりかねないギリギリの演技のおかげ。身体と心の痛みを哀愁たっぷりに見せ、その一方でコミカルな演技もできるし(実は元英国コメディアン)、この演技だけでも見る価値アリです。
Dr.HOUSE/ドクター・ハウス シーズン6 DVD-BOX
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