悪魔の吐きだめ

映画とかドラマとかのことを書いてます。

2016年 映画ベスト10

2016年のベスト10について書きます。今年も豊作でした。

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10位「君の名は。

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今年最大のヒット作を冷やかし半分で観に行って号泣。あの日、あの時、あの場所で出会った人を救うために奔走する後半の展開は、まるで「オーロラの彼方へ」や「エターナル・サンシャイン」のよう。批判されがちなMV風演出も新海誠監督自身が「ブレイキング・バッド」から影響を受けたと聞けば納得の演出。

 

9位「イット・フォローズ」

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セックスすると憑いてくる「イット」から逃れる若者を描く異色青春?ホラー。監督のテヴィッド・ロバート・ミッチェルは前作「アメリカン・スリープオーバー」の思春期の気怠い要素をホラーに持ち込むことで、これまでに観たことないような新鮮なホラーを作り上げた。未来なのか現代なのか、でも何処と無くノスタルジーを感じるデトロイトの世界観も良かった。

 

8位「さざなみ」

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シャーロット・ランプリングアカデミー賞主演女優賞にノミネートされた本作は、 原題「45 Years」とあるように、結婚45周年を目前にじわじわとすれ違い始める夫婦の物語。人が人から離れる瞬間は45年の老夫婦でも、それがたとえ同性同士でも変わらないだろう。監督のアンドリュー・ヘイの前作「Weekend」も観てみたいところ。屋根裏でスライドショーを見る様子の演出やライティングが完全にホラーだったのも面白かった。

 

7位「レヴェナント」

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レオナルド・ディカプリオが悲願のアカデミー賞主演男優賞を受賞した本作。アレハンドロ・G・イニャリトゥ監督お得意の長回し演出も、前作の「バードマン」以上に冴えまくっており興奮。レンズに鼻息を吹きかける熊も怖かった。

 

6位「31」

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ロブ・ゾンビの原点回帰作。ピエロと殺し合いのゲームに参加させられる理不尽さは「マーダー・ライドショー」の地獄のようであり、終盤は「デビルズ・リジェクト」のニューシネマ的カッコ良さが全開。そしてラストの「Dream On」に胸が熱くなった。

 

5位「ローグ・ワン」

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力を持たない者たちが「希望」を信じて闘う物語に涙。そして1作目に完璧に「希望」を繋いでさらに涙。それは自分にとって「スターウォーズ」がどれほど重要なものなのかを再認識させられた瞬間でもあった。

 

4位「ゴーストバスターズ

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今年一番待っていた映画であり、一番笑ったエンターテイメント映画。心無いアンチからの批判を吹き飛ばすような快作に仕上げたポール・フェイグ監督とキャストに心から拍手を送りたいほど楽しかった。

 

3位「永い言い訳

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ふとした瞬間に手からこぼれ落ちてしまった、いつでも繰り返せると思っていた日常。それを丁寧に拾い上げるかのように描いた西川美和監督の「日常」の喪失の物語は、全ての人の背中を優しく押してくれるようで何度も泣いてしまった。

 

2位「ドント・ブリーズ」

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全カット、全シーンにアイデアが詰まった「悪夢の宝箱」のような映画。何度も主人公共々観客を地獄に引きずり戻す執着たっぷりの演出も最高。80分程度じゃ勿体ないぐらい死ぬほど楽しいホラー映画として永遠に語り継がれるだろう。

 

1位「死霊館 エンフィールド事件」

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ワイルド・スピード スカイミッション」 で大作監督の仲間入りをしたジェームズ・ワンがホラーに回帰した。しかもあの「死霊館」の続編で。というだけで否応無しに期待が高まっていたが、その期待を遥かに凌駕するほどの大傑作。前作からお馴染みの「起こりそうで起こらない、けどやっぱり起きる」という死ぬほどハラハラさせられる演出も健在だが、さらに今回「エンフィールドのポルターガイスト」という心霊史でも特にスキャンダラスな事件を取り上げたことで、「その現象はヤラセか否か」という点でもこちらを惑わし終始ドキドキ。そんな中、プレスリーの「好きにならずにいられない」を家族とともに歌うシーンを入れて「家族愛」も謳い上げる。間違いなく今作はジェームズ・ワンの集大成である。

 

以上、ベスト10でした。思い入れの大きかった「ゴーストバスターズ」の順位に悩みつつ、やはりジェームズ・ワンの手腕には圧倒されてしまった。その他ベスト10の半数がホラーという予想以上にホラー豊作の年に驚いた。(個人的には「さざなみ」もホラーだと思っている)

来年も待ち遠しい作品ばかりで今から楽しみである。